超個人的理想のディズニーとズートピアについて
久しぶりに、そして突然に思いついた「ズートピア」に対する超個人的視点からの感想(主に納得のいかなかったこと)です。
どうしたって圧倒的少数派な意見なんですが、だからこそこの気持ちの正体は一体何なのか絶対に言語化しておきたかった。
私はそもそも、事前に聞かされていた評判が良いものに対するハードルがかなり高くなりがちだったり、人気者に対するコントロールの効かない否認傾向が生まれやすいタイプなのですが、「ズートピア」を観た時も残念ながら同じように納得は出来ずじまいでした。
かといって、どこが納得いかなくて何に惹かれなかったのかが自分でも全くわからず、当時は好意的な感想しかないネットの情報をただモヤモヤしながら眺めているだけ。
ずーっと事あるごとに振り返ってみますが結論が出せず、時間が経ってもネット上に同じような意見もあるなく…
そのまま何年か経ち、モヤモヤしていたことも完全に忘れていたのですが、今日ふと「もしかしたら…」という心当たりが生まれたのでこちらに残そうと思いました。
まず、私はほどほどにディズニー信者です。
なので、自分の中で「憧れのディズニー像」みたいなものがあります。
「ズートピア」を好きになれなかった一番の原因は多分これ。
ズートピア はざっくり言うと人間社会を動物にそのまま置き換えた世界。単純な擬人化を超えて、弱者強者のランク付けや社会の構造がかなり人間的。
私は、ディズニーの世界には(特にアニメ作品)、別次元の価値観の社会でもっと本質的に的を絞った問題と解答を示して欲しい願望がずっとあったのだと思います。
この作品はあまりにも端的に世界観を表現していて、客が思考したり感覚的に受け取る余白がほとんどない。
「絵本を読みたいのに教科書読まされている」 みたいな気分でした。
さらにガッカリしたのは、動物モチーフなのに外見だけ利用して本質的な動物の魅力が表に出ないこと。
感情がシンプルで裏表のないところ(簡単に言うと野性的・純粋)がヒトの及ばない動物の素晴らしいところなのに。
これならわざわざ外見を動物にする必要性はないし、新たなズートピアという世界を創造する必要もあまりない。外見を可愛くするためだけのキャラとデザインのような気がします。
しかも外見の気合の割に中身は超古典的というか、特に刺激を受けるような新しい発想はなかったな…というのも超個人的感想として思うところ。今更言われることではないというか。
まあそんな感じで予告であのビジュアルを見て期待したものと、本編のギャップがかなり大きかった。
二つ目。
主人公のジュディが超〜〜〜〜〜〜優等生(性格と態度)だったこと。
これは本当に好みの問題な気がするので共感される気はしないのですが。
イジメられてもめげず、苦手に立ち向かい、めちゃくちゃポジティブな姿があまりにも優等生すぎて「そりゃ評価されるし、何かを成し遂げるでしょ」と全く寄り添ったり共感する気持ちを持てませんでした。
また、どんだけ有能でもそれを受け入れてもらえない腐ったな社会を描いているのは間違ったことではないとは思うんですが、ディズニーは子供の頃からの夢であり希望の世界だったので、根本から腐ってる世界をディズニーに示されることはかなりショックでした。
ニックが主人公だったらまだハマってたんだろうか。
彼はちゃんと心の中に苦手を持っているので。
私は結局物事をよくするのはパーソナルだと思っていて、それがそもそも平穏な社会を前提とした考え方なのかもしれないけど、でもひとりの物の見方が世界を変えるし、ディズニーには個に対してのメッセージを持った作品を作って欲しいんですよね。
うるさいオタクだなあと自分でも思うけど。
もしかしたら私が気づいていないだけで、「個」の表現はあるかもしれないし、もしくは「集団」を描くことの必要性があったのかもしれないけど…
まあそんなような理由で私はズートピアが苦手です。
という備忘録でした。やっとデトックスできて、個人的に超スッキリ。
おわり
浮遊感と狂わされて踊る生活
ジュピターズムーン @シネマート心斎橋
どうしても気になっていた映画。
かなりマイナーであっという間に上映が終わってしまうだろうと必死に予定を立て、行った。
不法入国する難民が入国先の警備隊に捕らえられ、銃殺が黙認されている状況。
主人公は医療ミスで病院勤務ができなくなってしまった元医者。多分有能だったが、慰謝料を払うために国境で難民を保護する医療テントで働いている。
繰り返される不法入国の一団が警備隊に見つかり、厄介払いで銃殺されたが、その中の一人の少年が打たれた直後、突然空中浮遊できるようになり行方知れずになる。
混沌とした現状から脱したい医者は発見した少年の不思議を目の当たりにし、感嘆するが、生きるために少年を利用する。
難民の少年を追いかけ回す刑事も、その能力を認めようとせず、自分の思う通りにならない現状からより固執する。
神格化する時、どうしても美形に寄らせがちなイメージだけど、少年が本当にただの田舎の少年で純朴なところがとても良い。
浮遊する空間だけが美しくて恐ろしさもある。
なぜそんな力が宿ったのか? とか、具体的にどういうことが出来て、出来ないのかは謎のままだけどそういうのすべて少年に対する「畏れ」に変換されているし、それ以外は全てまぎれもない現実なので説明がなくても納得させられる。
少年と関わり、病んだ心が癒されるわけではないが、それでもみんなそれぞれに正しいものを求めている。
欲求は同じでも、立場や環境のせいで同じ方向にはならない。
そんな人たちの道しるべがあったら良いのに という気持ちの表れが全面的に感じられて、それがさらに切ないというか世知辛いというか。
ただ狂わされて踊るのだ という感じ。
浮遊感が本当にすごくて、内容的には多分ものすごく辛いんだと思うけど上空シーンも多いし、少年の比喩に繋がっていそうな開放的な画面が多かった印象で見た目にも大変面白かったです。
それぞれに立場や心境が理解できるシーンが無理なく組み込まれていた。
悪い大人と正しい子供。
難民の子供とと公的な役職の大人。
ゴミのような現実と神のような少年。
やっっっっっと書いた。どんだけかけとんや
まとめるのが難しかった。
多分、私は 生死を扱うやつ・正義と悪を問うやつ がとにかくめっちゃ好き。
そういうテーマを取り扱う作品は見るたびに新たな主張と可能性を提示してくれる。
次回は……
ちょっと何を観たか思い出して書きます…
おわり
レオーとライオン
かなり久しぶりの映画記録です。
サボっていましたがとにかく映画は観ていました。
溜まりすぎて長くなりすぎると思うので小出しにします。
と言ってまたサボるかな
全ロケ、キャスト、フランスですが監督は日本人。
確か東京造形大とかの学長さんのようです。
主演はフランスのベテラン ジャン=ピエール・レオー
子役からの生涯役者な人らしいです。
私はそこまで造詣に深くないので知らなかった。
レオーがレオー役で出ており、映画ロケ中の空いた時間に、亡くなった思い出の人(恋人?)の幽霊に出会い、過去と対峙する。
そこに現地の映画撮影ごっこをしたい子供達がやってきて、なんやかんやでレオーがその映画に出演する。
みたいな話。
レオーさんも本人役だからというのもあるのかすごく自然にそこにいるし、子供たちはもう思うままに各々喋り出したり、けらけら笑っていたり、映画だけどドキュメンタリーのような不思議な感覚で観ていた。
子供たちは本当に現地でオーディションをして、台本なしに自由に喋ってもらっていたらしいです。
映画作る相談中に秘密基地でケンカしたり、撮影ごっこで好き勝手していたり、そこに混ざるおじいちゃんレオーが指導するでも大人ぶるでもなく、子供たちのテンポに調和していてすごく幸せな空間だった。
あどけない子供たちの質問に先人として言葉を返したりすることもあるけど、子供を子供として扱わないというか、態度を変えずに対等に話をしている姿が印象的だった。
そして、その態度がすごく気持ちが良かった。
自分が子供だった時、スーパーのレジとかで急に子供と接するスイッチをオンにして話されるのが嫌いだったな。
老いて、人生(愛する人)を振り返るというのも映画のテーマとしてあるんですけど、経験値がないので感じ入る事はできず、言葉にしづらいんですが、相手役の女性が幽霊なのに生命力があるというか、瑞々しくて綺麗だった。
二人の会話シーンがかなり抽象的だし、ライオンの意味も未だに思い返しても理解出来てないし、たぶん何かを結論づけたりする映画ではないので、眠くなってしまう人もあるかもしれない。
でも残る人にはかなり良い影響を与えてくれそうなので、ぜひ観てほしい。
感じ入るタイプの午後のさんぽみたいな映画でした。
短いですがこれで。
次もかなり観てほしいと思う映画、
「ジュピターズムーン」を書き留めようかと思います。
おわり
まっすぐ生きてきれいに死ぬ
ちょっと最低な気分なので、文章を書く。
SNSやってると自分の知らない知識が得られるのですごく楽しい。
楽しいが、感情ばかりで埋め尽くされることも止むなし。
同じ趣向の人で繋がって、緩やかなカーブが続いていくと気付いた時には全く知らないところを歩いている。
今はなんとなく違うところに来てしまった。
結局、私には私しか居ないと思うことにした。
他人を嫌うことはないが、違和感のある場に居続けると不快感に変わる。
基本的に私の負の感情は怒りに転換されるので、そこまで来ると気分転換が難しい。
ので、犬を撫でる。
毎年、毎日人は死ぬけど、最近の訃報を受けて、自分の気分が底なこともあり、いろいろ考えた。
これは単なる思い込みで理想論からくる考え方。
最近、何かで「人のあらゆる死は全て寿命だ」というのを見た。
真意はそう思うことで、死の悲しみややり場のなさにケリをつけたいのだろう。
それでも、ミュージシャンや俳優などを対象にした時、特に早死にした人は「平均以上に何かをしている人」のように思えて私は納得した。
どこかでバランスを取っているから私たちは今生きれている というのは少なからずある。
死ぬことが解放や幸せだと感じるためには、生きるうちにそれに釣り合うだけの行いをしなければならない。
早く死にたければ、結局、努力するしかないのかもしれない。
これは余談だけど、私の尊敬する人も「人の死は寿命だ」と言っていた。
彼はアングラの世代の人で、あらゆる芸術、特にフランス文学に精通している人だった。
周りの人間の死は何度も経験しているらしかった。
彼は写真についての講義の中で「死んだ人のその後の姿は全く想像できない。だから彼らはみんな寿命で死んだんだ」と写真を見ながら言っていた。
生きている人間の姿が映った写真からはその後の姿が浮かぶが、確かに死んでしまった人のその後は浮かばない。
その話を聞いた時にも思ったけど、これは思い込みなのか、それとも何か科学的な理由があったりするんだろうか。
私はもっと毎日確信を持って生きたいと思うよ。
じゃあ夜が終わらないうちに寝ます。
おわり
ルイの9番目の人生 / The promise 君への誓い
ルイの9番目の人生 @大阪ステーションシネマ
これは予告ホイホイで、映画館で予告を観てから絶対観ようと決めていた。
主人公のルイ君は9歳。
恐ろしく美人な母親と、元ボクサーの父と3人暮らし。
ただ、普通じゃないのは毎年事故や食中毒など、死の危険に脅かされること。
ルイは9度目の誕生日に崖から転落して、ついに寝たきり状態になってしまう。
寝たきりになったルイの不思議な力や体験とともに少年の気持ちや家族の関係の真実が少しずつ見えてくる。
というお話。
ナレーションも内容もほとんどルイの視点で描かれていて、
子供の感性で話が進んでいくのでずっと不思議で結末が明確に出るまでそれぞれのキャラクターが抱える真相があやふやだった。
一応ジャンルとしてはサスペンスとされているけど、謎解きというよりはルイの心がどんどん視聴者に開かれていく感覚。
どうか目を覚ましたその時は彼にとって幸せな世界があってほしいなと思う。
父親の存在や、母の美人さ(サラ・ガドン)など感情に作用するものが映画の中でものすごい魅力となってストーリーに組み込まれているんですが、一方で脳科学的な話もそんな複雑・大真面目ではないけど物語を解決させるために使われていて、絵本の中のありえないことをありえそうにやっているのも面白かった。
子供の暴言って本当に見たままを言うし、大人には何かしら後ろめたいものが付きまとっているけど、
悪気があるなし以前に子供は罪を持っていないので何でも臆することなく口にできる。
と映画を観て思いました。
The promise 君への誓い @大阪ステーションシネマ
クリスチャンベイルが出ているというだけで使命感を持って観に行きました。ごめんなさい。
トルコがナチスのホロコースト以前に同じように人種差別でアルメニア人を虐殺していた史実の話。
主演は最近SWでポー役だったオスカーアイザックがアルメニア人の医学生役で出ています。
我が推しクリスチャンベイルは情勢を取材するAP通信記者。
オスカーアイザックとヒロインを取り合うので、やな奴かと腹を括りましたが、
いろんなショックがあっても諦めずに信じて取材を続ける記者でした。良かった...
主人公はアルメニア人のヒロインと恋に落ちそうになるけど生きるために諦めて、望んで諦めてを繰り返してそれでもなんとか生きようとする。
最後はぎりぎりフランスが助けてくれるんですが、結果的に愛する人を失った者同士のセリフのない噛みしめるようなラストシーンが好きでした。
普通、ロマンスがあって取り合う関係だったらもうちょっと人間のこすい所が描かれそうなんですが、特にヒロインが主役にフラれた時、怒るでも泣くでもなく、クリスチャンベイルとヒロインのこれまで築いてきた関係が表れていた。心臓辛い。
差別の非情さは当然あるけど、それ以上に人の色んな愛情の形が描かれている映画だなと思いました。
ラスト、生き残った人々のその後が扱われているんですがそこでパールハーバーがあったことがナレーションでさらっとですが出てきます。
本編と重大な関係はないけど、善も悪も立場も何もないなとそこで思ったりした。
結局対立するのは片方の存在があるからで、善悪のような見方をしてしまうけど、
戦争はその時々において善にも悪にもなっている。
泣くとか感動するとかなく、ただ観て事実を知れてよかったです。
まあその映画にもいろいろあるので映画の影響を真に受けすぎるのもまた良くないとは思う。
最近何でも信用できるものがどんどん減っていて難しい。
いっぱい映画を観ているの、自分の納得できる教えを探している可能性。
おわり
スターウォーズ 最後のジェダイ
やっと見ました。
とはいえ、今まで掻い摘んでしか見てなくて、前作から本気を出し始めたにわかです。
しょうがない。だって新メインキャラ達が可愛いんだからよ。
何が良いか。前提として、私は少年ジャンプが好きです。
まず、前作からの主人公でジェダイ候補のレイちゃんの素直で逞しくて主人公然としている所が大好き。
正義こそふさわしい。選ばれしものはこうでなければ!と燃える。
その同胞たち、ポーさんやフィンなどみんな精神的に幼い部分・経験の浅さから
今回はいっぱい間違えます。馬鹿野郎~~~~
しかしその度に教え、導いてくれる過去作からの先人たちの優しいまなざし.....アツい。
なんか最近師弟関係のアツい映画が多い。
まんまとハマり、盆踊りを続ける私。
キャラ達が比較的ポップな性格のおかげで救われてるけど
反乱軍はそれはもうことごとく粉砕玉砕していくので展開的には結構しんどいので
ご覚悟を。
しんどいながらも人間関係がすごく良くて、
反乱軍だけでも3時間ぐらい語れる愛くるしい関係性なんですが、
今回は暗黒アダムドライバーと正義レイちゃんの関係性で200%ガンギマり。
今更だが本当に何でもありの便利な言葉、フォース。
レイア姫、宇宙空間に吹き飛ばされてもフォースで自力で戻ってくるしね。
ジェダイの人たちはフォースの力で遠距離でも不定期に会話します。
そのご都合パワーでアダムドライバーとレイちゃんが度々会話するんですが、
めちゃくちゃ健全な心の通わせ方がその辺のロマンスの比じゃないです。
見たことないけど、AV見てるより興奮した。
とにかく狭間で揺れる人間が不器用なアダムドライバーは最高。
あれはダースベイダー候補じゃない。
雨の中家がなくてさまよう、大きい犬です。
(ちなみにラッキーローガンというアメリカのどうしようもない兄弟の映画にもアダムドライバーが木偶の坊な弟役で出ているのでぜひ見てほしい)
・・・・・・・・
好きを語るときにどうしてもキャラクターであれこれ言いがちになるんですが、
今回、空中(宇宙)戦が多くて、反乱軍の戦い方の描写が完璧で、超カッコイイです。
大体やられるんだけど!
冒頭ポー大佐の暴挙な戦闘シーンや、
予告でも使われている後半戦闘シーンでの真っ白空間で赤い砂を巻き上げながらボロイ戦闘機で戦うのとか、とにかく画面がカッコイイ。
今回は特に、出てきてほしいところで出てきたり、キメてほしいところでキメたり、師弟関係・ライバル関係の分かりやすい人間ドラマもあるし、詰まりすぎだよ!
これだけSFでCGも凄くて進化しているけど相変わらず劇中曲が初代から引き続き、ジョンウィリアムズなのも最高です。
ジョンウィリアムズは今回のアカデミーにもノミネートされてました。すごい。
クリティカルヒットな演出としては、
ルークスカイウォーカーお前ってやつは....
マスターヨーダー神様かよ.....
です。
あとR2・C3POとルークの再会。
さりげなくて、最後まで見てから思い出すと泣きそう。
私のような新参者でも、古参ファンでもぶち上がれる演出がされていた今作。
今ここでまた盛り上げて、私たちをいったいどうする気なんだ。
続きが気になりすぎるけどルーカス、どうかお願いだから
いのちだいじに !
興奮しました。
言葉のセンスがないですが、来週もいっぱい興奮したいです。
おわり
大渋滞の休日映画 (ジャコメッティ・マシニスト・レジェンド・チャイルド44)
金・土・日 ここぞとばかりに映画を観ました。
(金曜日)
「ジャコメッティ 最後の肖像」 @大阪ステーションシネマ
アルベルト・ジャコメッティという彫刻で有名な芸術家がおりまして、私はもともと尊敬する人からジャコメッティを教わって、去年、ソニマニで東京に行く絶好のタイミングで回顧展に行きました。(自慢)
そのくらい好きだったので、この映画もなんてタイミングなんだと大喜びしながら公開を待ってました。
ジャコメッティが最後に描いた肖像画のモデルとなった美術評論家ジェイムズ(アーミーハマー)がモデルとしてジャコメッティと交流した18日間のお話。
大感動するわけでもなく、大天才を拝むというでもなく、ジャコメッティという芸術家が18日間をどうすごしていたかを観察するような映画でした。
ジャコメッティは芸術家の中でちょっと変わり者というか、富や名声にはあまり左右されず、自分が納得すればそれでいいと思っている人。
個人的にはアトリエの再現度の高さに興奮した。
ジャコメッティの作品やアトリエは、見る人によっては雑然としてて怖かったり、気持ち悪かったりするみたいです。
たしかにぐちゃぐちゃとはしてるけど、余計なものがなくて私は逆にシンプルで清潔な感じがする。
よくある伝記映画という感じではなく、本当に登場人物全員を観察した日記のようで全く知識のない人でも人間模様を見ているだけで面白いんじゃないかと思う。
登場人物全員が魅力的だったし(特にジャコメッティの弟:ディエゴが好き)アーミーハマーがジャコメッティに描かれている描写を見ながら、視聴者もアーミーハマーを描けそうだった。
劇的ではないけど、人間の複雑な関わりと自己満足との対峙の映画でした。
パンフレットも良いのでぜひ。
(土曜日)
これはクリスチャンベール大好き芸人としてずっと観ようと思ってた映画。
本当にこの人は病んだ役、サイコ的な役が似合いすぎる。ちょっとくらい幸せな役もやってほしい。
そして素直な笑顔が狂おしいほど可愛い。(個人の感想)
ホラーな空気がかなり漂ったサスペンス映画。
もう冒頭からクリスチャンベールがガリガリな時点で不穏。
途中観てる方まで頭が変になりそうだったけど、結末はちょっとホッとしました。
潜在意識と思い込みの怖い話。
静かに深く迷い込んでいく感じ、嫌いじゃなかった。
(日曜日)
レジェンド 狂気の美学 @amazonビデオ(¥199)
トムハーディが一人二役、しかも60年代頃に実在した双子マフィア。最高。
2016年公開で当時映画館に観に行きたかったけど断念したやつです。
兄ハーディはマジ長男、マジ主人公。シュッとしててカッコイイ。
弟ハーディはサイコ、破壊衝動あり、兄貴に愛憎ありまくり。ホモセクシャル。
ヒロインはゴッドヘルプザガールのエミリーブラウニングでめちゃめちゃ可愛い。
兄はまっとうにビジネスを広げたいのに、繊細で病んだ弟は兄への嫉妬や執念でことごとく足を引っ張ります。
そこにヒロインが関わってくるから兄がひたすら可哀想。
そんなめちゃくちゃな弟ハーディだけど、急に確信めいたことを言ったり素直になったりするので憎み切れない。
めちゃくちゃどこかで見たことありすぎて苦しいね、みなさん。
キングスマンのタロンエガートンくんが弟ハーディの忠実な犬であり恋人です。
めっちゃアホっぽいです。可愛い可愛い。
これはもう俳優勝ちの設定勝ち映画ですズルい。完敗。
これもトムハーディ主演。
そして結婚したいと常々言っているゲイリーオールドマンが助演です。
広告の感じでは単純に消えた子供を捜索するサスペンスホラーを想像してたんですが、
舞台が50年代のソ連で、偏った社会の中で権力に屈さず戦う警察官みたいな話でした。
その戦いのひとつが子供を狙った連続殺人の捜査。
こちらもトムハーディがわりとずっと可哀想です。
でも事実こんな状況だったということが恐ろしい。
そりゃあこんな社会で生きてたらこうなるわな と思いました。
ラストは救いだった。
私も子供は救済のシンボルだと思います。
思い人ゲイリーオールドマンがあんまり出てこなくて悲しかったけど、善人でホッとした。
ダークナイトシリーズとちょっとキャラかぶり。そして好き。
久しぶりにたくさん映画を観た。
観てるときはもっといろいろ感じてるんだけどな~~~
ちゃんと伝わってるかな~~~
どれも好きでしたので気になってたタイトルとかあればぜひ。
今週はSW、ルイの9番目の人生を観る予定です。
今日もあと1本観れたら観たい。
おわり