大渋滞の休日映画 (ジャコメッティ・マシニスト・レジェンド・チャイルド44)
金・土・日 ここぞとばかりに映画を観ました。
(金曜日)
「ジャコメッティ 最後の肖像」 @大阪ステーションシネマ
アルベルト・ジャコメッティという彫刻で有名な芸術家がおりまして、私はもともと尊敬する人からジャコメッティを教わって、去年、ソニマニで東京に行く絶好のタイミングで回顧展に行きました。(自慢)
そのくらい好きだったので、この映画もなんてタイミングなんだと大喜びしながら公開を待ってました。
ジャコメッティが最後に描いた肖像画のモデルとなった美術評論家ジェイムズ(アーミーハマー)がモデルとしてジャコメッティと交流した18日間のお話。
大感動するわけでもなく、大天才を拝むというでもなく、ジャコメッティという芸術家が18日間をどうすごしていたかを観察するような映画でした。
ジャコメッティは芸術家の中でちょっと変わり者というか、富や名声にはあまり左右されず、自分が納得すればそれでいいと思っている人。
個人的にはアトリエの再現度の高さに興奮した。
ジャコメッティの作品やアトリエは、見る人によっては雑然としてて怖かったり、気持ち悪かったりするみたいです。
たしかにぐちゃぐちゃとはしてるけど、余計なものがなくて私は逆にシンプルで清潔な感じがする。
よくある伝記映画という感じではなく、本当に登場人物全員を観察した日記のようで全く知識のない人でも人間模様を見ているだけで面白いんじゃないかと思う。
登場人物全員が魅力的だったし(特にジャコメッティの弟:ディエゴが好き)アーミーハマーがジャコメッティに描かれている描写を見ながら、視聴者もアーミーハマーを描けそうだった。
劇的ではないけど、人間の複雑な関わりと自己満足との対峙の映画でした。
パンフレットも良いのでぜひ。
(土曜日)
これはクリスチャンベール大好き芸人としてずっと観ようと思ってた映画。
本当にこの人は病んだ役、サイコ的な役が似合いすぎる。ちょっとくらい幸せな役もやってほしい。
そして素直な笑顔が狂おしいほど可愛い。(個人の感想)
ホラーな空気がかなり漂ったサスペンス映画。
もう冒頭からクリスチャンベールがガリガリな時点で不穏。
途中観てる方まで頭が変になりそうだったけど、結末はちょっとホッとしました。
潜在意識と思い込みの怖い話。
静かに深く迷い込んでいく感じ、嫌いじゃなかった。
(日曜日)
レジェンド 狂気の美学 @amazonビデオ(¥199)
トムハーディが一人二役、しかも60年代頃に実在した双子マフィア。最高。
2016年公開で当時映画館に観に行きたかったけど断念したやつです。
兄ハーディはマジ長男、マジ主人公。シュッとしててカッコイイ。
弟ハーディはサイコ、破壊衝動あり、兄貴に愛憎ありまくり。ホモセクシャル。
ヒロインはゴッドヘルプザガールのエミリーブラウニングでめちゃめちゃ可愛い。
兄はまっとうにビジネスを広げたいのに、繊細で病んだ弟は兄への嫉妬や執念でことごとく足を引っ張ります。
そこにヒロインが関わってくるから兄がひたすら可哀想。
そんなめちゃくちゃな弟ハーディだけど、急に確信めいたことを言ったり素直になったりするので憎み切れない。
めちゃくちゃどこかで見たことありすぎて苦しいね、みなさん。
キングスマンのタロンエガートンくんが弟ハーディの忠実な犬であり恋人です。
めっちゃアホっぽいです。可愛い可愛い。
これはもう俳優勝ちの設定勝ち映画ですズルい。完敗。
これもトムハーディ主演。
そして結婚したいと常々言っているゲイリーオールドマンが助演です。
広告の感じでは単純に消えた子供を捜索するサスペンスホラーを想像してたんですが、
舞台が50年代のソ連で、偏った社会の中で権力に屈さず戦う警察官みたいな話でした。
その戦いのひとつが子供を狙った連続殺人の捜査。
こちらもトムハーディがわりとずっと可哀想です。
でも事実こんな状況だったということが恐ろしい。
そりゃあこんな社会で生きてたらこうなるわな と思いました。
ラストは救いだった。
私も子供は救済のシンボルだと思います。
思い人ゲイリーオールドマンがあんまり出てこなくて悲しかったけど、善人でホッとした。
ダークナイトシリーズとちょっとキャラかぶり。そして好き。
久しぶりにたくさん映画を観た。
観てるときはもっといろいろ感じてるんだけどな~~~
ちゃんと伝わってるかな~~~
どれも好きでしたので気になってたタイトルとかあればぜひ。
今週はSW、ルイの9番目の人生を観る予定です。
今日もあと1本観れたら観たい。
おわり